メイキング・オブ「十番の夜」! パート3

フットボールライフ・ゼロの「十番の夜」の未収録部分を大公開! 【パート3】

※このコーナーでは、フットボールライフ・ゼロに掲載された好評企画「十番の夜」で紹介できなかった部分を紹介していきます。

未収録コーナー


※日本サッカー界の現状を語っているうちに、話題はプロ野球と大リーグの話へ移っていったのであった・・・・・・


登場人物;
=えのきどいちろう  =中山淳(編集長)  =後藤伸二(本誌スタッフ)


 最近凄く思うのは、今の日本のサッカーはダメだとか耳にすることがあるんですけど、そういうことではないんじゃないかと。
たとえばヴァンフォーレの話で言えば、J2初年度の頃なんて、それこそ試合中、選手がピッチの半分から前に行けず、自陣でしかプレーができない、そういう時期もあったんです。観客もホームで1000人を切っちゃうとか、アウェイになるとそれこそ10数人くらいとか。
でも、J1に昇格したときのようにワーって盛り上がることもあれば、またいずれしぼむときもあると思うんですよ。それが何か凄くリアリティがあっていいなと思うんです。それを考えれば、今の日本代表だって、別にどうってことないんじゃないかと思うんです。

 そうですよ。「いやー、あんまり盛り上がらなかったな」っていう反町ジャパンでもさ、帰化した李忠成はどんな気持ちでプレーしたんだろうとか思うと、それはそれで面白い話なわけだしさ。

 そうですよね。

 李はオリンピックがなかったら帰化しなかったとまで言ってましたしね。

 うん。なんか、ひとりの人物にフォーカスして想像してみると、それは凄いことなんじゃないのかって思ったりさ。

 人生そのものみたいな感じですよね。結局、何事もそうなんですよね、山あり谷ありだし。

 今、野球もそうなんですよ。大リーグに行くって、もう夢ではなくなったし。

 そうですね。

 職場なんですよ。大リーグもついに稼げる職場になっちゃったんですよ。だから夢とか憧れとかっていうレベルを語る感じじゃないんですよね。単純にあっちの方がもっと稼げるっていう風になってる。
夢ではなくて、そんなリアリティが生まれると、それはプロ野球のマイナーリーグ化だからさ、簡単に言うと。だから選手はもっと上でやりたいってなるわけだし。

 ピラミッドの下に入っちゃったんですよね。

 そう、入っちゃった。だから戦力の空洞化も心配だし。夢ってさ、何かもの凄く突出した、変な図抜けた人が当選するみたいなものだったから良かったんだけど、今では、えっ? アイツでも稼げちゃうわけ? みたいになってる。
野茂だったら分かるけど、アイツも稼げるなら俺もって思っちゃうんだろうね。

 だんだんそうなりましたね。

 そういう単に稼げる職場になったときに、今度は伊良部みたいなケースも出てきちゃってさ。だから、野茂の場合だと、昭和の頃なら野口英世みたいに偉人伝みたいな伝記とかに書かれそうな感じで、それこそ「大リーガーになった人」みたいな感じでさ。
でも、伊良部のような人もいるわけじゃないですか。うどん屋の経営に失敗しました、みたいな(笑)。

 野茂の影響が薄まっちゃったみたいな感じですよね。

 でも伊良部も元大リーガーだし、それに元ヤンキースですから。

 そうですよ、いちばん最初にヤンキース入団した日本人ですからね。

 今では大リーグも、もの凄く普通な感じでこっち側へ降りてきた世界になってしまって、誰も震えるような感じではなくなってしまってさ。

 野茂が大リーグに行ったときっていうのは、見てる僕らも、ついにそんな人が出たかって思いましたもんね。あ、でも僕の記憶では、昔江夏が日本のプロ野球を引退した後に、アメリカへ渡って3Aか何かから大リーグへ挑戦していたような……。

 ミルウォーキー・ブルワーズですよね。

 そうそう。江夏なら大リーグに昇格できるんじゃないかっていう期待感がありましたよね。でも結局、駄目だったんですけど。だからこそ、野茂が大リーガーになったときは、ついに来たかっていう感じだったんですよね。


≪パート3 了≫

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