メイキング・オブ「十番の夜」! 第2弾 パート2

フットボールライフ・ゼロvol.2の「十番の夜」の未収録部分を大公開! 【パート2】

※今回からは「フットボールライフ・ゼロ vol.2」の誌面ではお伝えすることができなかった「十番の夜」の未収録部分を公開しちゃいます!

未収録コーナー


※かつて記事を書くために単身ヴェルディに乗り込んだこともあるという海江田さん。そんな熱血派!?の海江田さんがライターをやっていていちばん面白さを感じるところとは?


登場人物;
=えのきどいちろう  =海江田哲朗  =中山淳(編集長)  =後藤伸二(本誌スタッフ)


 俺がえのきどさんの記事を読むと、編集者の方と見方は違うと思うんですけど、書き手としてはやっぱり嫉妬するわけですよ、面白いなあと。
だから、えのきどさんに対しても、そういった、敵意とまでは行かないですけど、意識を向けて歩きますね、スタジアムでは。
でも、えのきどさんは周囲に対して柔らかかったから、軽くいなされちゃって。柔らかいって、わかりません? えのきどさんの、こう、会ってみるとこっちがヒュってなっちゃうっていうのは。

 でも、僕は今でもそうですけど、柔らかくはないですよ。普段はスイッチを入れないだけで。スイッチを入れたらもう、あのアレですよ。だから自分のそういうところっていうのは、なるべく気をつけてますもん、本当に。

 そうなんですか。でも若い人って、同業者に対して敵意に近いというか、そんな感じの意識を持っているんじゃないですかね?

 いや、どうなんですかね。

 少なくとも海江田さんはそういった相手を食い殺そうとしてたわけですからね(笑)。

 でもあるとき、ある編集者の方に諌められました。「君ね、えのきどさんが今まで音楽とかも色々やってきたことを考えれば、そんなこと言うもんじゃないよ」って。俺も「そうっすか」って言って。まあ「そうっすか」って言っちゃう俺も俺なんですけどね(笑)。

 でも、それはやっぱりアレですよね。ライター魂だよね、その感じは。

 そうなんですかね。

 それはそうですよ。僕も20代にはそういう感じはありましたから。ただ、出版社にはライターと編集者が二人で一緒に動く、みたいなパターンがあるんですよ。出版社からしたら不安だからっていうのもあるんですよ。だから仲良しコンビみたいなのを作っちゃう。
僕はそれを見て、馬鹿じゃないかと思っちゃうんですよ。だって一人じゃないと目立たないし、一人じゃないとモノを考えないし。その、「一緒に動く」みたいのが嫌だったな。

だから海江田さんは名前もすごいけど(笑)、ライター魂もすごいっていうかね。
で、サッカーはどうでした? ヴェルディに入り込んで。入り込んでって言うのもなんですけど。漠然とした投げ方ですけど、サッカーを書くようになって、サッカーの世界ってどんな印象でしたか?

 書く対象としてですか?

 書く対象としてもそうだし、取材する対象もあるだろうし、ジャーナリズムっていうのもあるだろうし。

 ずっと楽しくてここまで来たというか。

 楽しかった?

 刺激的でしたよね。少なくとも情報誌の取材で焼肉屋を1日6軒回るよりは。疲れ具合から言えば同じくらいなのかもしれないですけど。
これは一生飽きないなっていうのが1年目の感想ですね。一生付き合って行けるって、確か1年目が終わったときにそう思いましたね。

 作業としては何をやっているときが楽しかったんですか? 書いているときですか? それとも取材しているときですか?

 いちばん、ですか。選手の話を聞いて、書いて・・・・・・、

 書いて出たものがウケたりするのが嬉しいとか?

 材料が全部そろって書くまでの間ですね。

 なるほど。そろった材料をどう料理してやるか、みたいな?

 まあそうですね。何かこう、どっちかというとずっと考えているんですけど。

 考えるのはどういう筋道で考えるんですか? 最初の頃と今とでは違うかもしれないんですけど。

 まずは自分の目を疑いますよね。試合を見て、果たして自分はサッカーを見る目があるのかって。

 そういうことあるよね。

 それで、次に選手や監督が本当のことを話しているのかって疑います。大体監督っていうのは、まともなことを話しちゃやっていけいない商売ですし。だから疑って、自分でこれが本当だって思った記事を出すわけですよね。その抽出する作業がいちばん面白いですね。

とにかく、「本当かな、どうかな」って考えているときがいちばん楽しい。例えば、あのゴールは決まったけど、これは本当に選手の狙い通りなのかしら、とか。
あと、サッカーってすごく多面的なんで、自分の見た中でこれが本当だって思っても、実はそうじゃないんだっていう意見を聞くと、「ああ、そうなんだ」って思ったり。そういった意見の違いも面白いですね。

 人それぞれ見方は違いますからね。

 自分と違う見方をする人の意見を聞いたりすると、俺もダメだなっていう若干の落ち込みはありつつ。でも、「そうかそうか、そっちもありだよね」っていう考え方をしてみたりもするし。

 自分と違う他人の意見を聞いたときに、「ああそうか」と思っちゃいます? それとも「違うね、俺の方が正しいね」って思います? 

 大体は、「そういう見方もあるんだ」ってなりますね。だから気弱ですよね、その点に関しては。俺は持論がどうのこうのとか、絶対これだってあんまり思ったことがないんです。
でも、それで成立するサッカーの世界っていうのも魅力的ですね。だって焼肉の取材だったら、美味いって書くしかないわけですし。もちろん、料理のテクニックでいえばいろいろあるんでしょうけど。

 さすがに情報誌でマズいとは書けないってことですよね(笑)。



≪第2弾 パート2 了≫

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