メイキング・オブ「十番の夜」! 第2弾 パート12

フットボールライフ・ゼロvol.2の「十番の夜」の未収録部分を大公開! 【パート12】

※今回からは「フットボールライフ・ゼロ vol.2」の誌面ではお伝えすることができなかった「十番の夜」の未収録部分を公開しちゃいます!

未収録コーナー


※スポーツシーンを面白く書くライターがいないと嘆くえのきどさんが「スポーツを楽しく格好良く書く」という“本丸”が抜けていることを指摘しながら、4人の会話は進んでいきます。


登場人物;
=えのきどいちろう  =海江田哲朗  =中山淳(編集長)  =後藤伸二(本誌スタッフ)




 わりとさ、大御所みたいな感じの話を若い人でもしちゃうんですよ。クラブの問題点とかマネジメントの問題点を言う、みたいな。
スポーツそのもののエッセンスっていうのを、その人が見ているその感性を、その目が見ているスポーツの格好良さっていうか、「痺れる!」みたいなさ。
めっちゃ動きがあって、エキサイティングっていうか躍動してるっていうか、そんなものについて書いている人って誰もいないですよ。

同じ選手の進化みたいなことについて、「前はこうだったけど、今はこう考えている」みたいなことや、「心境が変わりました」みたいなのは多いけどね。

 心境が変わりましたって(笑)。

 全員進化してんのね? みたいな(笑)。チームとしての進化、選手としての進化っていうのは、まあ、そのチームや選手にベタっと張り付いているから書けるっていうか。

スポーツそのもののゲームの中のエッセンスっていうか、スポーツシーンをスポーツライターが書いてないでしょ、全然。
「その左端に彼はすべてをかけた」みたいな。すべてって何だよって(笑)。

めっちゃベタな主人公を設定しているんですよね。
しかも下手なやつを書いてるだけで。あれだけ複雑なことが起きているシーンをもう一回描写して、しかも読んでて「痺れる!」っていうものを書いている人って見たことないですよ。

僕の言っているのは、言わば「本丸」じゃないですか。結局、いちばんスポーツを読み物として面白く書く本丸っていうか、ど真ん中が空いていたりするんですよね。

 空いていますね。

 うん、空いていると僕は思いますよ。そんなものを見たことがないんだから。だってそれが面白いんじゃないですか。
苦言を呈するのは大御所がやればいいことであって。

僕の『サッカー茶柱観測所』でもそうだったんだけど、僕は僕なりに、とにかくそこにある面白かったことを書くことと、みんながサッカーを見に行きたくなるような感じにしたいんだよね。

「サッカーの試合って面白いんだな」っていう感じを、とにかくそこに出したいなって思って。だから、「スポーツを楽しく、格好良く」って、言わば本丸ですよ。

 そうですね、本丸ですね。

 張り付いてる既得利権みたいなもんだからさ、ああいう「選手が進化しました」とか、「考え方がこう変わった」みたいなものって。

 繰り返し読みたくなるものをってことですよね。

 そうですよね。少なくとも動的な、そういう記事を書く人がもっとたくさんいてもいいと思うんですけどね。

 みんな知らない間に、そういう意識を忘れてしまっているのかもしれないですね。

 それって文体とか描写の技術っていうような話で、それをやろうとしていけば、まあやれるような感じのことじゃないかなって思うんですけど。

 元Jリーガーでそういう書き手って出てこないんですかね?

 Jリーガーでそれだけ言葉を持っている、言語学を持っているっていう人ですか?

 あまりいないですよね。

 高橋なおとがボクシングのことを書いた最初の作品は結構面白いですよ。あれは本当にリアリティがあったし、スピード感もあった。

 ナンバースポーツノンフィクション新人賞の作品ですよね?

 そうそう。

 読んでみたいですね。それはリアリティみたいなものが出てるんですか?

 ええ。やっぱり実際にボクシングをやっていた人が書くと、こういうことになるんだっていう作品ですよね。


≪第2弾 パート12 了≫

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック